2014/11/04

ネタバレ・映画『ジャージーボーイズ』(1回目)

クリント・イーストウッド監督『ジャージーボーイズ』を観てきた。

フォーシーズンズが大好きで、もちろんリアルタイム(60年代前半〜10才以前)にはまるわけもなく、後追いではあるのだけど、ずーっと聞いている。カラオケというものが登場してからは、収録曲が極端に少ないけれど、何度も歌っている。

しかし、楽曲が好き、それだけであり、フランキー・バリとフォーシーズンズ、から、ソロのフランキー・バリになった経緯も知らないし、勝手に違うことを想像していた。ミュージカルのジャージーボーイズは、存在は知っていたが見る機会はなかった。興味すらなかった。だって元の音源聞いてりゃそれでいいんだもの。

これは、フォーシーズンズ、フランキー・バリの音楽を知ってるか、好きか、そのどちらかでないとかなり厳しい映画でしょう。大はまりのわたくしは、映画開始冒頭3秒で落ちた。「このインストゥルメントは!」

そのあとは、フランキーという天才ファルセットをとりまくひとびと、フォーシーズンズの成り立ち、出世、挫折、問題、分裂、再起、まあ、ひととおり考え得る展開。

だが何よりうれしいのは、

「この名曲はこんな風にして生まれたのか!」

というシーンがテンポ良く惜しげもなくつながってゆくこと。
いわば、主役は「名曲の数々」であり、だからその曲を知らないひとには「なんのこっちゃ」でありましょう。日本でヒットしなかったの、わかります。

ニュージャージーという土地柄、時代、夢、才能への敬意、美しすぎてどこまで本当かわからないけど、そもそもが「ドキュメンタリー仕立て」なんだからどうでもいい。大筋、生き残ってるひとたちが認めたんならそれでいいじゃん。

雨に唄えば、のオマージュじゃね?

とか、

どうでもいいことでうれしくなるおばさんは、すべての曲を一緒に口ずさみ、身体を揺らし、泣いていました。

ラストクレジット前の楽曲が、あれ、じゃなくて、これ、である意味、映画を観たらわかる。

ああ、なんとつまらないことしかいえないのだろうか。

ちなみに、裏情報を知る前にわたしがいちばん好きだった曲は、

December 1963

これねえ、late December 1963、ってとこがいいんだよね。日付まであったらひきます。

イギリスのテレビ映画シャーロックでは音楽の使い方も絶妙で、この曲も印象的なラストシーンで出てきます。そしてビージーズのステインアライブも、まさかのシーンで。

ビージーズのドキュメンタリー風映画とか舞台ってあるんでしょうか。
次はそれを観たいです。もはやバリー・ギブしか残ってない彼ら。

ボーカルグループつながりで言うと、今年の春、ハイ・ファイ・セットの旦那さん、山本さんが急逝されていたこともショックでした。大川さん、戻れないんだろうなあ。

とっちらかって、おわります。観ましょう。もうほとんど上映おわりますが、やがてDVDが出たらこれは買います。

あ、隣の60台とおぼしき先輩ご夫婦。「あら、クリストファー・プラマー」とおっしゃってましたが、もちろんウォーケンです。プラマーだったらそれはそれでうれしいけど。